軽いフットワークで市民の声を政治に活かします
むとう千里の「はっぴぃ通信」
2011年8月18日 244

世界農業遺産=能登半島の棚田と海を見て考えました。
夕暮れ時、漁を終え帰港する漁船を海岸線ギリギリまで迫る田んぼが迎える。大地と海がここに暮らす人々に豊かな恵みを与えてくれる。(石川・七尾市中島町深浦)
 猛暑の夏、みなさん様々な思いを胸に、お盆を過ごされたのではないでしょうか。私は、夫の故郷の墓参りに新潟へ。さらに、世界農業遺産に登録(6月)された能登半島に家族旅行に行ってきました。どちらも、美しい田園風景が広がっていました。

 美しい海と、棚田に代表される田んぼの風景。自然と共生し、その豊かな恵みを得て成立してきた日本人の太古からの暮らしが、今もなお続いていることの尊さを感じました。

放射能、調布の農業にも影響?

 一方で、福島第一原発事故による放射能汚染は、私たちの食物や農業に影響を及ぼしました。牛肉の汚染に続いて、堆肥や飼料などの汚染が問題となり、現在もそれらの流通はストップされています。

 8月5日に開かれた調布市農業委員会で「高濃度の放射性セシウムが含まれる可能性のある堆肥等の施用・生産・流通の自粛について」(東京都通達)の説明がありました。これにもとづき調布市では、毎年市内の農家に補助してきた有機肥料の配布を当面見合わせ、各農家でも原発事故後に生産された肥料などについては、産地などの確認が必要になります。農家の方からは、堆肥の原材料は東北のものが多いが、今後どうなのか…と戸惑いの声も上がっています。現在のところ、調布産農作物の放射能は全て暫定基準値以下(都の検査)との結果ですが、作物、土壌などの系統的で持続的な検査が必要です。

 7月には、市立小中学校及び保育園の給食食材が検査され、セシウム、ヨウ素ともに不検出でしたが、今後も安全であると保証されたわけではありません。やはり、系統的で持続的な検査が必要です。

独自の検査体制

 先日、20年以上前から市独自で食品の放射能検査を実施している小金井市を視察してきました。小金井市では、25年前のチェルノブイリ原発事故を受け、市民からの陳情があがり、約450万円で検査機器を購入しました。その後、この機器を使って市民団体が測定を行っています。市民なら誰でも利用でき、無料で測定してもらえます。水や土壌も検査できるとのこと。視察した当日も、福島の支援をしている方など20人以上の方が訪れていました。

 原発事故による放射能汚染の食品への影響は今後長く続くことが予想されます。市民の食の安全や調布の農業を守るためにも、調布市としても独自に放射能検査ができるよう測定器を備え、能力や体制を確立する必要があるのではないでしょうか。

 空気、水、大地…原発事故によって、かけがえのない自然が危険にさらされました。逃げることができない現状の中、正確な情報と専門的な知見による理解、冷静な判断が必要です。

 そのためにも一番身近な自治体での体制づくりが必要です。
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